言葉の由来
掲載日:2026.10.09
ブログ担当になると「早いもので今年もあと○か月」という
挨拶になりがちな程、時の流れを早く感じるお年頃の設計部山本です。
私は普段からクイズ番組を好んで観ていますがその中で興味をそそるのは言葉の由来です。
『この中で歌舞伎用語が由来となったものはどれでしょう』的なものです。
今回は建築系のものをいくつかご紹介いたします。
【いの一番】
昔は家の図面で柱の位置を示すのに縦方向に「い、ろ、は、に…」横方向に「一、二、三、四…」と
符号を付けていてその一番最初の符号が『い』の『一』だった。
【釘を刺す】
古来、日本建築は釘を使わず、ほぞと穴を組み合わせたくさびを入れて固定していましたが、
いつしか念のために釘を打つようになり、江戸時代から念を押す意味として使われ始めました。
【建前】
柱や梁など主な骨格を組み立てる上棟式のことを大工さんは「建前」と呼びます。
大工さんは建前が済めば大体どの様な家が建つのかが分かるため、建前は表立った指針を意味するようにな
りました。
【しのぎを削る】
しのぎとは、棟木を屋根の勾配に合わせて山形に削ることを言います。しのぎ状に削る時、片方を削りすぎる
と反対側も削って調整しなければならないので、これが転じて互角に戦うという意味になりました。
【蔑む】
今でも柱のなどの傾きを見るために、おもりを付けた墨縄(すみなわ)を下げて傾きを調べていますが、
これを下墨(さげすみ)と言い、転じて人を見下すという意味にも使われるようになりました。
後に下墨を動詞化した「下墨む」に「蔑む」という文字が使われるようになりました。
【子は鎹】
かすがいは「鎹」という難しい字を書きますが、2本の木材をつなぎ合わせる時に打ち込む大きな釘のこと
です。コの字型をしており、鎹は二つのものをつなぎとめるものから子どもに対する愛情が夫婦としての縁
をつなぎとめてくれるという意味で使われるようになりました。
【たたき上げ】
たたき」は「叩き」ではなく、「三和土(たたき)」が語源です。
現在の三和土は、コンクリートで仕上げられていますが、もともとは、長崎の天川土、愛知県三河の
三州土、京都深草の深草土などといった「敲き土」に石灰や水を加えて塗り、叩きかためて作られていまし
た。この叩き方が生半可だと良い土間にならないといわれたことから、下積み時代の苦労を経て一人前にな
ることを「たたきあげ」というようになりました。
【ぼんくら】
語源には諸説ありますが、そのひとつは「盆蔵」から来ているというものです。土蔵というものは空気が乾
燥している冬に建てるのが普通で、夏に建ててしまうと、土の表面ばかり乾燥して平均的に乾かず、役に立
たない土蔵になってしまうと言われます。つまり「盆の時期」に建てられた蔵が使いものにならないこと
から、ダメな人のことを「盆蔵」というようになったというものです。
この他にもたくさんの言葉があるようです。言葉の語源を知るのは楽しいものです。
職人さんの働きぶりがわかる言葉もたくさんあるので、よく知っていると、家づくりの勉強にもなります。